コンビニファンタジー

傘がない

　コンビニ商品といえばスターウォーズのグッズのついたコーヒーが面白かった。
　おでんのツンツン事件には苦笑したもんだ。
　臭そうな奴だったよな?おでんが汚れちまうよ?食中毒になったらどーすんだよ?
　知り合いの親父はスキー場を運営して、サイドビジネスとして遊休地にコンビニを建てた。
『黒子のバスケ事件は頭に来たよ、あの事件ってカルチュアも打撃を受けたんだよ?単なるヒガミであんなことしやがって』
　親父さんは言っていたな?
　G病院にはLAWSONがあるんだ。風車がクルクル回って、ラベンダーとかパンジーが咲いていて別荘に来たみたいな感じだ。
　恋人の杏がそこでナースをしてる。
　僕にだって恋人くらいいますよ?
「新崎くんって何でそんなにコンビニについて詳しいの?」
　デートのときに杏に聞かれた。
　公園でファミチキを食べながらくっちゃべった。噴水が上がり、子供たちがはしゃいでいる。
　早く子供が欲しいな?
「デイリーで働いてるからかな?」
「最近はコンビニの中にゴミ箱があるところが増えたね?」
「ファミマのイートインはお洒落だよね?勉強もはかどるよね?」
「昔さ?セブンイレブンイー気分♪ってCMあったよね?最近の子は知らないのね?」
「アラフォーだもんね?」
　杏に頭をひっぱたかれた。
「あんただってそーでしょうが!」
「そーでしたっけ?コンビニの帽子をかぶるとね?若返ることが出来るんだ」
「そんな裏技があったんだ?」
「敵とかは倒せないけどさ?最近なんか高校生に間違われた」
「確かに若くなったかも?」
　若くなることは不可能だが相手を信じさせるスキルは上がるかも知れない。
《儲ける》って文字をよく見てみなっさーい!　

「明日は雨が降るかも知れないよ?」
　杏に言ったらコンビニに駆け込んだ。
「雨といったら傘が必要ね?」
「ウチに雨傘ないの?」
　別に恋人をカモにしてるとか、そーゆーわけじゃないよ?
「子供がヌンチャクにして遊ぶんだ?アッ、ヤバ」
「杏って子持ちだったの?」
「誰だってやってることじゃん?気にしなーい、気にしなーい」