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『この前の店で飲んでるけど暇なら来るー?』 は?何で私・・・。 別に断る理由もないけど、どうしよっかな。 『だから彼女さんと飲みなさいよ。 なんで私なのよ』 『んー、なんとなくー?  あとあいつ未成年だし』 寂しいのかな、やっぱり。 そう思った私は気がついたら行くことを告げていた。 「やほー」 そういう田中君はやっぱりどこか寂しそうな顔してて、たまにちらちらスマホを見ているけど、あんまり浮いた顔じゃない。 「まぁ暇だったからいいけどさ」 「だと思った」 えぇどうせ暇ですよ。ぼっちですよーだ。 彼氏なんてできないと思ってるし、作る気もない。女の子っぽくないし、化粧もオシャレとは程遠い私のことを好きになる人なんていないと思ってるから。 その日もそんなに口数は多くない、お互いに。 田中君もあんまり話すのが好きじゃないみたいだし、私も進んで話すようなたちじゃないから。 ほんと、なんで私なんか呼んだんだろう? そう思ったらつい言葉に出ていた 「なんで私なんか誘ってるの?化粧とかもしてないし、かわいくないでしょ」 「ん?だからいいんだよ。化粧してる女とか香水つけてる女とか嫌いだから」 「あーなんか分かる気がする・・・」 私も香水の匂いって嫌いだし。あの鼻につく香りは簡便していただきたい。 「香水きつい女とかと飲みにも飯も行きたくないし。口紅つけてる女にキスしたいとも思わないから」 しれっとそんなこというほどこの人ちゃらかったかな、硬派だと思ってたけど。 「ふーん・・・」 その日も送るよという好意を断って帰った。 その後何回か突然のメールで呼ばれることがあって、やっぱり特に理由もなく一緒に飲むことがあった。そんなある日、この人はほんとに彼女がいるのかという台詞が飛び出した。 それは田中君が珍しくよく飲む日で、普段は飲んでてもそんなに表情とか言動とか変わらないんだけど、ほんと珍しく酔ってるなってすぐ分かるくらい飲んでた。 本人は酔ってるって自覚ないみたいだったけど・・・。 「私とこんなに頻繁に飲んでたら振られるんじゃないの?」 いい加減彼女さんにも悪いなって思ってたからそんなことを言ったのだけど、まさかそんな返しになるとは思わなくて。 「んー。そしたら次はお前だから」
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