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西条さんとの通話を切る。…………部屋のドアの向こうに人の気配がするのは気のせいだろうか。
ちょっとばかりイタズラを仕掛けてみるか。
「あ~、姉ちゃんに会いてぇな~。」
ガタッ
ビンゴだ。姉ちゃんがドアの向こうで立ち聞きしてる。俺は更に続ける。
「今日はなんか姉ちゃんと一緒に寝たい気分だ。」
ガタガタッ!
なかなかおもしろいな。
コンコン……
「祐一~!起きてる~?」
姉ちゃんが俺の返事を待たずに部屋に入ってくる。さぁ、尋問の始まりだな。
「姉ちゃん、俺はいま、誰に会いたかったでしょうか?」
「そんなの決まってるじゃん!ワ・タ・シ!」
「俺が電話してた相手って誰だったっけ~忘れちまって。」
「たしか、西条さんだったよね!」
確実だな。俺が電話してる時から立ち聞きしてたな。
「姉ちゃん、立ち聞きは良くないんじゃないか~?」
「えっ!?そそそそんなことしてないよ……!」
「じゃあ、なんで俺が西条さんと電話してたり、姉ちゃんに会いたいっていうのが分かったんだ?」
「そ、それは…………愛のチカラ!!」
「理由になってないぞ。もう少し説得力のある理由はね~のかよ。」
「ぐぅ……だってだって!!祐一が他の女の子と電話してるのが気になったんだもん!!」
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