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夏休みだというのに、1、2度海や山に行ったきり。
後はクーラーの効いた部屋でゴロゴロしてるだけ。
バイトがある日はいいが、次の日が休みで
特にやることもない蒸し暑く退屈な夜。
そこのあんたも身に覚えくらいはあるだろう?
俺は今この瞬間そんな退屈に悶々としてる。
そこに友人から電話で女友達を交えた肝試しの誘い。
こんな時、あんたならどうするかな?
もちろん、迷わずその誘いに乗ったよ。
そりゃ確かにあわよくばなんて考えもあった。
だがそれ以上に退屈を凌げる特別な何かをしたいのだ。
電話を切った後、髪をセットしてお気に入りの服を着た。
「よう、いきなり誘って悪かったな。準備は出来てるか?」
「どうせ暇だったし、明日はバイトも無いから構わんよ。」
適当に挨拶を交わし友人の運転する車に乗った。
車内で初めて会う女の子に簡単な自己紹介をした。
「今から行くのは所謂心霊スポットなんだけどさ...」
そんな出だしから目的地に関する話が始まった。
その場所の内容を大まかにまとめるとこうだ。
その場所は事件が起きて廃墟になったホテルだ。
事件というのは客の女が屋上から飛び降りたらしい。
そして、未だにその時の女の怨念が渦巻いてるそうだ。
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