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「でもどれもこれも一級品だ。こういった効果のある防具や服、手に入るなら俺も欲しいかな」
「ラズの服は普通の服なのかな? 高級そうには見えるけれど」
「俺の着ている服はただの布だよ。軽く魔法攻撃を跳ね返すぐらいの効果しかなかったはず。それでも、リトの言う高級品に属していた気がする」
といった話を聞いて、どうやらラズはこの布などについている効果が欲しいようだと気付く。
そこで僕はあることに気付いた。
「そうなんだ。うーん……ラズは、ラズの服にどの効果が欲しい?」
「? どういう意味だ?」
「僕には特殊能力(チート)でコピー能力がある。だから、ラズの服にもその効果がつけられないかなって」
そう提案するとラズは少し黙ってから、
「魔法と魔法の相乗効果もあるが減衰させる効果も起こりうる。でも、やってみないと分からないか……だったら」
との事で僕は、ラズにの希望の効果を服につけてみる。
僕の能力は、コピーと“認識”される物を、“意思”によって行える。
こうなれ~こうなれ~。
ラズが望んだ効果を持つ布に触れながら、ラズの服に触れる。
それから“鑑定スキル”を使って確認する。
「ついているな、効果が」
「そうなんだ、よかった~」
「結構高度で魔力を使う魔法だと思うけれど、リトは大丈夫なのか?」
「特に疲れた様子はないかな。僕、そんなに強いんだ。“ステータス・オープン”」
とりあえず今の能力を見ることに。
すると魔力が少し減っているがそれもすぐに回復していく。
それを見たラズが、
「魔力の元の量も多いが、回復もけた違いに早いな。これ自体が特殊能力(チート)と言っていい」
「そうなんだ……でも魔法の使い方も分からないから、魔力があってもこのコピー能力くらいしか使えないのかな」
この世界の魔法の使い方を覚えるのも時間がかかるだろうし、そう僕が思ってラズに言うとラズが少し考えてから、
「この硬貨(コイン)等についている付随効果をコピーして、魔法を使って行ったらどうだろう?」
そう、僕に提案してきたのだった。
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