序章 大軍事評定!!

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序章 大軍事評定!!

大軍事評定のため、小田原城本丸大広間に北条家の主な家臣一同が集結していた。 「皆の者、遠路遥々大義である!」 「これより、大軍事評定を始める!」 と、後北条家の御隠居(北条氏政)が喋る。 「氏直」 「はっ」 豊臣秀吉の軍勢は三方から来ると小次郎(風魔の頭領)からの報らせがきている。 東海道を秀吉本隊と徳川家康軍・諸大名の兵十五万程。 海上は九鬼・脇坂他水軍。 信濃方面から前田利家を大将に上杉・真田他三万前後で二十万の大軍勢とのこと。 我らは総勢五万くらいだな。 少しの間、場が静まりかえった。 「誰ぞ意見はござらぬか?」 現当主 氏直が皆に尋ねる。 降伏派と交戦派との意見が行き交うことでむなしくも時間だけが過ぎていった。 結論が出ないまま、評定の終わりが近づいていたとき、恐る恐る一人の若者が意見を口にする。 「恐れながら、申し上げます」 「氏隆か、申してみよ!」 氏直が発言の許可を出す。 「後生に後北条一族・恐るべしと歴史に残るような大合戦を皆様と共にしとうございます!」 「!!!」 大広間の一同が静まりかえる。 「氏隆!よう言った!流石は氏信の倅じゃ」 氏政が氏隆を誉める。 「して、如何にして戦うつもりか申してみよ!」 秀吉本軍は諸将と某で富士川対岸に砦を作り、足止め致します。 信濃方面軍は、北条氏照様・諸将で城にて籠城し、伊達政宗様の援軍にて背後より挟み撃ちに致します。 小田原本隊は相模湾から豊臣軍の上陸を阻止していただきたく存じ上げます。 富士川対岸で秀吉本隊を何日も足止め致します。 その内に別動隊を各個撃破するつもりで御座います。 「氏直様、何卒、御決断を!!」 「....氏隆の策で皆の衆、異存はあるまいな?」 「ははっ」 一同全員の意見が一致した。 氏直から数名の一族・家臣数名が大広間に残された。 他の家臣は評定が終わり、小田原城を後にした。
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