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「で?」
私は先程の話の続きを聞きたくて、沙織里に続きを促した。
沙織里は食後のお茶が熱かったのか、ベロをだしハァハァしている。
「真実(まみ)ホントに知らないの?
街外れにあるなんの変哲もないコンビニ。」
なんの変哲もないコンビニでは知らない人には伝わらない。もう少し詳しいのが欲しい。
「どこにあるやつ?」
「大きい公園の前のコンビニだよ。」
「えっ?あの公園の前の?
隣が墓地になってるところのってことだよね。」
私は頭の中に浮かんだコンビニが正解なのかを確かめた。
「そうだよ。」
どうやら正解だったようだ。
「あのコンビニがどうしたっていうの?」
噂の中身が早く知りたい。
女というものは噂に弱い。例えそれが自分に利益をうまなくても、たいした内容じゃなかったとしても、知っているということにステータスを感じるのだ。
「あのコンビニ24時間営業でしょ。丑三つ時になると、そこにしか売ってないあるものを買いに来る人で、大行列ができるらしいよ。」
「あるもの?」
「そう、あるもの…。」
じれったい。
相手が知らないとくれば、そうやってジラしながら話を進める。
ホントはすぐにでも話したくてうずうずしているはずなのに、こういったところが私たちは女の特長なのかもしれない。
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