未来の日常

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ーーーがちゃ 「パパだ!」 玄関で鍵を開ける音に反応して奏太郎が走り出した。隆幸が奏太郎を抱っこしてリビングに入ってきた。 「ただいま」 「お、おかえりなさい」 朝のキスを思い出し、気恥ずかしくて目をそらした。 「じゃじゃーん」 隆幸がビニール袋をテーブルに置く。奏太郎が目を輝かして中身を取り出すと、 「プリンだ~」 「デザートにどうぞ」 みんなで食べた。奏太朗が嬉しそうにほおばる。 「お風呂入ろう」 と奏太郎。 「3人で」 「えぇ!?」 無邪気な奏太郎の笑顔が怖い。 (ムリムリ無理だよー) 「じゃあ、パパがお風呂洗ってくるね」 そう言って隆幸がお風呂を洗い、お湯を貯める。その間、どう逃げようか考えていたが、音楽が鳴って「お風呂が沸きました」と機械が教えてくれた。 (もうどうにでもなれ) なにも見ないよう、でも動揺が悟られないよう狭いお風呂に3人で入った。 (嫁入り前の女子高生が男とお風呂・・・) ん?いや、嫁入り後か。子供も産んでるし、色々しちゃってるわけで、 (きゃーきゃー) 一人パニックに陥りながらも冷静を装う。ベッドに行くと、3人で川の字で布団に入った。すぐに奏太郎の寝息が聞こえてきたが、当然私は、ドキドキして寝付けない。男の人に体を見られ、同じ布団で眠る。考えがぐるぐると回った後、ふと冷静になった。明日はいつになるんだろう?私はどちらを求めているんだろう?自分がわからない・・・。そもそも、私は本当に隆幸が好きなのか?頭をよぎったのは昼間の出来事。「真紀子のことが好きだった久保田くん」意識していなかったのに。 「真紀子さん」
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