大人希望

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「共哉君はオムライス?」 「あぁ、葉月の分もオムライスを頼みたい」 「了解、オムライス二つね」 晴彦さんはキッチンへ去っていく。 ただ、共哉さんがいるときに、話を掘り返されなく安堵した。 「悪かったな」 「え、あ、いえ。お仕事の事ですか?」 「あぁ」 晴彦さん同様、仕事が忙しそうな共哉さんだ。 「大丈夫なんですか、ここにいて」 「あぁ」 心配しつつも一緒にいられることは、嬉しい。 「よかったです」 「ありがとうございます。貴重な休みに私とランチしてくださって」 「……俺がしたかっただけだ」 それはそっけなく返された。 しかし、すごい台詞だ…… 「ありがとうございます、共哉さん」 嬉しくてもう一度礼をしてしまった。 しかし、彼には「葉月、もういいから」と、言われてしまう。 どうやらしつこかったようだ。 私は、謝ろうと口を開いたが、彼に先に言われた。 「謝るなよ」 大人な彼はさすがだ。私の言動は読まれている。
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