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オムライスを完食し終えると同時、美晴さんが｢お待たせしました｣と、明るい声でデザートを持ってきてくれた。
｢はい、共哉君にはコーヒー。こちらは、はい。チーズケーキです。好みだといいけど｣
彼女は微笑みながら、私の前にプレートを置いた。
｢あ、ありがとうございます。美味しそう｣
お皿には円形のベイクドチーズケーキがのっていて、横には生クリームとベリーが飾ってある。
見た目だけで、美味しそうだ。
｢お味も気に入ってもらえるといいんだけれど。ごゆっくりね｣
｢ありがとうございます｣
美晴さんはとてもいい人のようだ。晴彦さんもたぶん……いい人。
共哉さんの従姉弟がいい人で安心する。
｢共哉さん、頼んでくださってありがとうございます。いただきますね｣
｢あぁ｣
一口、口にするチーズケーキは、とても美味しい。
｢美味しい……｣
ベイクドなのにレアのような食感で、なめらかだ。
｢よかったな｣
｢はい、すっごく美味しいです！｣
感激してしまい、レシピを知りたいと思ったほどだ。
｢へぇ｣
｢共哉さんは食べたことないんですか？｣
こんなに美味しいのに、常連なのに、食べないのだろうか。
｢ないな、進められたこと もないしな｣
そんなものなのだろうか。
｢じゃあ食べた方がいいです、絶対｣
もったいないなと思う感情が強く出た。
だから、私は思わずフォークにケーキを乗せ、彼の口元に持っていってしまったのだ。
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