想いの確認

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翌朝、目が覚めたのは彼の腕の中だった。 いつ共哉さんは寝たのだろうか。 姉との待ち合わせにはまだじゅうぶんに時間がある。 もう少し彼を寝かせてあげられる。 寝ている間に朝食を準備しようと、腕の中から抜け出すことを試みた。 しかし、「葉月」と、言った彼の目が開いた。 「は、はい……」 どうやら起こしてしまった様だ。 「おはよう。今何時だ?」 「おはようございます。まだ六時ですよ。共哉さんは、お仕事して疲れているでしょう?もう少し寝ていてください」 しかし彼はしっかり目を開けてしまっている。 「葉月」 こちらを見つめる彼に、朝からドキドキする。 「はい」 「抱いてもいいか?」 わざわざ抱き締めることを確認してくる彼に、朝から寝ぼけているのかもしれないと感じた。 それはもちろん嫌なはずがない。 今だって腕の中にいるのだ。 もっと強く抱き締めるということだろう。 「は、はい」 不思議に思うも頷く。 すぐに彼は笑った。 「まだ痛いかもしれないが、優しくする」 そしてさらに表情を緩めたかと思うと、彼の顔が上にきて私を見下ろした。 何かを言葉にする間もなく、朝から情熱的なキスをしかけてくる彼にされるがままだ。 唇にあったその熱は、ゆっくりと頬にずれる。 「と、共哉さん……」 自由になった唇から戸惑いをぶつけようと彼の名を呼ぶも、それは私を甘く優しく呼ぶ声に制される。 「葉月」 耳元で、首元で、胸元で…… 私を甘やかすように呼ぶ彼の声が伝わる。 もしかして…… 彼の尋ねた言葉の意味をようやく理解したのだが、気づいたときには、もう手遅れ。 互いに素肌になっていて、彼の熱に溶けさせられ、逆らえないほど、力が入らなくなっていた。 朝だとは思えない熱に包まれ、私は二度目の体験をすることになったのだった。
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