263人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
“昨日も一緒に寝るだけで、少しだけ寂しくて”
その言葉が頭から離れない。
まさか彼女から誘われるなんて、思ってもなかった。
一緒に寝ただけでは足りない。それは俺だって同じだ。
重ねた唇をどんどん深くする。
強く、深く、俺の想いを込めながら。
食むように重ね、口内へといく。
そこはとても熱くて甘くて、溶けてしまいそうだ。
俺の舌で彼女の熱い中を行き来させると、僅かに漏れる声が耳に届く。
それは色っぽいもので俺を更に熱くさせる。
「葉月」
たまらなくなり彼女の名を呼ぶと、葉月は応えるように、俺を甘く見つめる。
それは俺を煽るのに、じゅうぶん過ぎた。
性急に横にいる彼女を捕まえ、俺の上に乗せ、身体を密着させた。
そして、またすぐ口付けを求める。
「と、とも……」
彼女が俺を呼ぶのに気付いたが、気にする程余裕がない。
戸惑い離れようとしている事にも気付いているけれど、それをさせる気はなかった。
後頭部と腰を手で押さえて、動かす足は俺のもので挟んだ。
強く抱き締め、閉じ込めるキスを止めない。
次第に力が入らなくなる彼女の身体。
抵抗を止め受け入れる葉月が愛くて、仕方がない。
彼女の顔が見たい。
そう思い唇を離すと、葉月の顔は真っ赤だった。
とろんとした目元に、濡れた半開きの唇。
俺がそうさせているのだと思うとたまらなくなる。
最初のコメントを投稿しよう!