重ねる時と

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肌触りのいいシルクのパジャマのボタンを一つ一つ外しながらも、口付けは止めない。 肩に、鎖骨、そして誰にも見せたことのないだろう彼女のふくらみ。 そこは想像以上のもので、俺を最大に興奮させる。 恥ずかしがる葉月の表情が、俺の高まる気持ちを手伝う。 「葉月、可愛いよ」 涙目で見つめる彼女が、愛しくてたまらない。 まさか葉月のこんな顔を見られるなんて、初めの頃は思ってもなかった。 目元にキスを落とし、彼女に囁く。 「葉月、可愛い……」 「とも、やさん……」  可愛いじゃ足らないくらいのこの気持ち。 それでも葉月は解っているように、頼るような表情を俺に向けた。 「葉月……」          互いの気持ちが重なるのを感じた。 なるべく痛まないようにと時間をかけて彼女に触れて、ゆっくりとゆっくりと進める。 それでも一つに繋がる痛みに彼女は大きく表情を歪ませた。 溢れる涙がそれを表し、俺は拭ってやることしかできない。 そんな葉月の辛さが俺まで伝わるようで、伴う痛みを和らげようと何度も名を呼んだ。
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