本当のところ

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そもそもまだ本当にあり得るかもわからない未来の話。 もしそんな事があれば、いいななんて考えた。 結局、写真は共哉さんの小学校の入学式までしか見られなかった。 なぜならあまりのスローペースに、進まなかったから。 話始めると二人の話は止まらなくて、手が止まる。 そんな時間も楽しかったけれど、あっという間に遅い時刻になる。 義祖父はいつもなら寝ている時間だそうで、夜更かしさせたよう。申し訳ないが、義母が“もう寝ましょう”と切り上げてくれた。 残念そうな義祖父に“おやすみなさい”と挨拶をすると、義祖父は優しく笑んでくれた。 「ごめんなさいね、遅くなっちゃったわね」 「いいえ、楽しかったです」 「よかったわ、お爺ちゃまもあんなに楽しそうにしていたし、ありがとう」 「いえ、そんな……」 ありがとうだなんて、私の台詞だ。 「葉月さん、お風呂に入るでしょ?」 「あっ、はい、いただきます」 私は義母に案内されたまま風呂に入るのだが、すっかりと携帯の存在を忘れていた。 だから鞄の中で何度も振動を繰り返していたのには気付かなかった。
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