本当のところ

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“三日なんてあっという間ですよ”と、宮前さんに落ち込んでいたのがバレバレだった私は、励まされて大学に行く。 崎田さんにも似たような事を言われて、なんと友梨香にまでも「元気なくない?」と言われた。 原因を話すと、笑われてしまった。 「たった三日じゃん、羽伸ばせばいいよ。なんなら、合コンにでも行ってみる?社会勉強に」 「へ、合コン?」 「そ、高校の同級生に明日誘われてて。気乗りしないんだけど、明日占いでは出会いの可能性ありだから行ってみるつもりなんだよね。よかったら葉月も行かない?」 それは初めての合コンへのお誘い。 「わ、私既婚者だよ……」 「そんなの知ってるよ、だから社会勉強にって言ってるじゃない」 「やや、いいよ」 それに本気で誘ってなかったのだろう友梨香が笑う。 「そう言うと思った」 「もう。もし結婚してなくても、行かなかったよ」 きっとそう。 彼氏の存在に憧れはあったけれど、合コンは少し怖いイメージ。 知らない人と狭い空間にいるなんてどんな気持ちなのだろう。 共哉さんは行ったことがあるのだろうか。 胸が小さく痛んだ。 「そうだよね、葉月は。あんまり寂しい時は家においで。明日じゃなければ何にも予定ないよ」 「あ、ありがとう」 友達の家への宿泊は合コンと違い憧れがある。 でも今日は彼の実家に行く。もしかすると明日はお母が来るかもしれない。 今から聞いてみるところだけど、友梨香の家はまた今度になりそう。 それでも友梨香からの提案は嬉しくて、彼女という友人ができたことは大きなことで、ずっと、付き合っていけたらいいと思える。 だから私は「今度家にも遊びに来て、泊まりも……大丈夫だと思うから」と、嬉しくなり言うと、思った以上の反応に驚く。 「ほんと、行く!行きたい!」 「う、うん」 共哉さんに了承を得てないことが気になる。 でもこんなに喜んでくれているから、彼に丁寧に頼んでみようと思う。 また彼を思い出して、少し寂しくなるなんて私は重症だ。
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