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「共哉って過保護なのね、もっと冷めてる子かと思ってたけど」
「え?」
携帯を閉じテーブルに置くと、義母は言った。
「思ってた以上だわ、葉月さん息苦しくないかしら?」
「息苦しい……ですか?」
よく意味がわからないため聞き返すと、微笑まれた。
「大丈夫なのね、お義父さん、共哉に叱られたわ」
「共哉が、何だ?」
驚き目を瞬かせると、義母が小さく肩を竦めてみせる。
「共哉に叱られちゃった、葉月さんは少食だって、ごめんなさいね。無理してないかしら?」
「え、あっ……」
私を思い言ってくれたよう。
それは今の状況にありがたいのとだが、二人に申し訳なくなり何も言えなくなる。
だが、二人は全く嫌な顔はしていない。
「女の子だものね、薦め過ぎちゃったわ」
「もう食事は終いにしよう。葉月さん、ケーキがあるぞ」
優しいのは変わらない。
しかもケーキの存在に私はわかりやすくも目を輝かせた。だがとても多い量で、もういっときケーキはいいかもしれないと思うくらいに食べた。
太ってしまったとしたら、きっとこのケーキのせいだ。
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