届いた先

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「共哉さん。さすがに誤って飲むような年齢じゃないと思うんですけど……」 「ん?いやあり得るだろう」 今度の風邪で気が付いてはいたけれど、彼はどうやら本格的な心配性のようだ。 さすがに心配しすぎだと思うけれど。 「そうですか?」 「あぁ」 だが自信満々に言われてしまえば私が間違ってる気さえする。 それでも彼がいいと言う物は選びにくい。 どうしたものかと腕を組んで考える私に、彼が提案をくれた。 「葉月、違う物から見てみるか?」 「はい。そうですね……」 私達が次に立ち寄った売り場は子供服売り場。 姉の子の為に何着か購入してくれるのは有り難いのだが、何故か彼は赤ちゃんが着るような服の前にいる。 もしかしたらどんな物が置いてあるのか観察しているだけだろうか。 「葉月。どれがいいと思う?」 だが、そうじゃないみたいだとすぐわかる。 「え……どれって」 明らかに姉の子には小さく着れる物ではない。 さっきも彼はあり得ない事を口にしていた。 もしかすると彼は何か別の事を考えてるのでは、と思い始める。 ゆっくり彼を見上げると、柔らかい表情の瞳と視線が絡んだ。 「ん?」 「あの……」 「なんだ?」 その瞳が少し細まって変わらず私を見つめる。 「あの子には小さいと……思うんです。これ赤ちゃん用ですから」 そんな彼にゆっくりとそれを伝えると、不思議そうな顔付きに変わった。
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