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祖父はケーキが好きだと言う彼女にそれを持たせ、機嫌よく俺らと別れた。
まさか彼女が一人で実家に呼ばれることになるとはこのときの俺は知らない。
「さっきの続きをしよう、葉月」
ホテルの部屋に戻ると、たまらずそう言った。
「よ、宜しくおねがいします……」
それに笑いそうになりながらも「あぁ」と、言うと俺は彼女を抱き上げた。
彼女は軽くて簡単に持ち上げられる。
でもちゃんと柔らかくて、誘うようにしっとりと吸いつく。
運んだ先のベッドに下ろすと、激しく彼女に口づけた。
彼女の口から「ん……」と、抑えられない声が漏れる。
性急に服を剥ぎ取り下に落とすと、更に柔らかい肌と、俺のものとが重なって温かくさせた。
「とも、やさん……」
彼女が熱っぽい目で下から見上げる。
その表情がたまらなくて、でもきっと彼女はそれをわかってない。
「ん?なんだ」
「共哉さんとこうしてるの、気持ちいいです……」
なのにどうしてこういうことを簡単に言ってしまうのか。
「お前は……」
あまり慣れてない彼女に無茶はしたくないのに、抑えられなくなりそうで深くため息を吐いて、気持ちを落ち着かせた。
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