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「え……」
私は見せられたそれの説明を読んで、恥ずかしくなった。
丁寧に写真まで載せてあるそれに、心臓が変に動き始めるようだ。
隣の彼の顔がとてもじゃないが、真っ直ぐ見られない。
「わかったろ、弥生はからかっただけだよ」
「え、あ……」
私の想像していたものとはかけはなれていたそれは、とてもできそうにない。
「け、消しますね」
「あぁ」
画面を消して暗くしてしまっても、落ち着かない。
心臓の音は彼に聞こえていないだろうか。
まさか姉の言ったそれが、新郎が新婦のドレスの裾から頭を突っ込むなんて思ってもなかった。
そういえばそんなこと言ってたかもしれないが、あのときなぜ理解できなかったのだろう。
しかも脱がしたガーターを投げるなんて、あり得ないことだと私は両手で顔を覆った。
ガーター自体はわかるものの、履いたことは一度もない。
洋画で見るようなそれは、日本人で履く人がいるのかもわからないくらい私は子供だった。
なんだかとてもなことを彼に淫らな強要したようでならない。
しばらく手を離せないほど、恥ずかしかった。
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