未来月-2

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「ごめんごめん」 それでも、共哉さんが私の身体を抱き上げて、彼の膝の上に移動させ向かい合わせに座らせると、気持ちは巻き戻される。 彼に触れてほしかった、私が密かに望んだ気持ちに。 それに彼が私の唇にキスを落とすと、心は彼でいっぱいになるから不思議だ。 「共哉さんの意地悪……」 その声は自分でも、少しも怖くないとわかる。むしろ、逆…… 「映画はまた今度にしよう」 彼は私を膝に置いたまま、テーブルにあるリモコンに手を伸ばし、電源をオフにした。 その際、身体同士がよりくっついて嬉しい、なんて思ってしまう。 「はい」 私はそうして欲しかったから、すぐに頷いた。 「共哉さん……」 「ん?」 「意地悪だけど……好き」 すると、彼が笑って私の額に彼のものを合わせた。 彼の額は冷たい。 私がどれだけ熱っぽいかわかる。 「俺は意地悪をしたくなるくらい好きだよ」 そんなこと言われたらもう、完全に許してしまう。 彼は本当にズルい。 私は単純だから、彼の背に腕を回し、いっぱいにくっついた。
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