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だから彼女のそのラインを見極めて、俺は口を挟むのだがまだ足りないという視線を向けられるとやや負けそうになる。
彼女酒に弱くもないがそう強くもない。
眠ってしまうところを除けば問題がないのだ。
｢そんなに美味しい？｣
グラスに残る白い液体を口に含む彼女は、普段より目尻が下がっている。
｢はい。とっても｣
｢ふーん｣
｢さすがです、共哉さんが選ぶのはいつも美味しい｣
｢そう……｣
｢あっ……｣
俺は彼女の飲みかけのそれを横から奪って味見した。
ヨーグルト風味のカクテルは甘くて口当たりはジュースのようだが、アルコールがあとにくる。
｢甘い……｣
しかし俺は少しも好みでなくて、残りを少なくした彼女に睨まれた。
｢もう……最後なのに……｣
｢悪い、あんまり美味しそうだったから｣
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