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「『遊び』だろ?ただの遊び...」
「いきなり、どないしたんや?」
「さっき、どっかの馬鹿に聞かれたんだよ。お前ら、付き合ってんのか?って」
「あぁ~。そうゆうこと...。」
「ありえねぇって!『本気』なんて言葉、俺らには一生ねぇよ。」
てめぇも、そぉ思うだろ?っと、鼻で笑って同意を求めたら、そいつも肩を揺らして笑った。
「当たり前やん。・・・ホンマ、そいつ笑わせてくれるわ~」
そう言って、二人で毒々しく笑い合ったのは、1週間前。
曖昧な関係の俺ら。上辺だけ熱くなる為だけの『本気』じゃない、キス。
お互いが気分がのった時、何となく身体を重ねる。
適当で、都合のいいだけの関係。
そいつもそう言ってた。
・・・なのに。
「・・・俺、本気でお前のこと好きみたいや。」
昨日、いきなり告白してきた。
初めは冗談か悪ふざけだと思った。
でも、そいつはすげぇ真面目な顔で、じっと俺を見つめて更に言ってきた。
「・・・お前も、俺のこと好きなんやろ・・・?」
はっ!?ふざけんなよ!
ありえねぇって!1週間前、そう言ったじゃねーかっ!!
・・・お前も同意してたし!
冗談じゃねーぞ。殴られてぇのか!?
だが、そいつの俺を見る目は、何処までも真剣で。
「・・・返事、聞かせてくれへん?」
そう言うそいつに、俺はだた「考えさせろ」としか言えなかった。
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