五右衛門

7/14
前へ
/83ページ
次へ
五右衛門が物色しているとアンパンマンのような顔をしたセンター長の獅子丸が現れた。 横でコメツキバッタのように常にくっついているのは無能として皆から無視されている西川だ。 ピョンピョンと跳ねながら、センター長様が貴様にお話があるそうだと偉そうに命令口調で五右衛門に命令してきた。 厚生労働省のロボット研究班の班長の木村先生から「論文の一報くらいだしてよ、731は多額の予算いつもとっていくけど、何をやっているの」といわれたらしい。 まさか「ロボット虐待」に精をだしていることはマル秘要件だ、だから何も言えず、 今年は論文の一報、いや十報くらい出しますよと大見得を切ってしまった。 でも、論文投稿なんてしたことないし誰も経験がない、エセ博学で口達者な五右衛門なら何とかしてくれのではないかと思い、頼んだようだ。 五右衛門は困った。 研究室でも英文がまともにかけず、同僚の優秀なタカハラに全て書いてもらっていた。
/83ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加