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五右衛門
五右衛門は驚いた。
かつて自分の東都大学で過ごした男どもは「オンナは物だ」と話していたからだ。
それと比べるとミズコシの紳士的な振る舞いで人間の年齢でいえば20歳近くも離れているオッサンの何を有里は気にいっているんだと考えたが、五右衛門なりの合理的な答えは得られなかった。
五右衛門はオンナには聖母マリアのような人はおらず、汚らわしい存在だという信念があった。
だから、有里の言動・振る舞いは五右衛門のもつ頭脳の範疇を超えた難題であった。
豚丘が皆の話に加わり、アイツの現在生産されていない古い油圧式ポンプを掃除してあげていたら苦しがって、「私の両頬面を往復ピンタしてきたの」と言い出した。
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