第一話『電波状況』

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第八十三話『かけるか、かけないか』 「それより、これ!」とヒビキさんが言う。 「あ、そうだった」と思い出す僕。 「じゃーん、ここにレモンがあります」という僕。 「きた!」とキョウちゃんが目を輝かせる。街で買いに行った時から楽しみにしていたのだ。 「すでに切ってあるのがこちら!」 と絞れるように切ってあるレモンを取り出した。 切ってない方のレモンはさっとしまった。 「じゃあ、なんで、切ってないの最初に出したのよ」 と笑うカナデ。そういう伝統なんだよ!と答える僕。 僕の世界では古より伝わる伝統なんだ。テレビのお料理番組では! 「それどうする?」 と、キョウちゃんが不思議そうに聞く。 確かにこれを初めてみたら、何をするのか分からないかもしれない。なので早速やってみることにした。 「こうします!」 とキョウちゃんの唐揚げに向かってレモンを絞る僕。 勢い良く汁が唐揚げにかかる。 揚げたての唐揚げが水分をあび、ジュワっとなる。 おお、おいしそう! 「おお!」 とキョウちゃん。感動している様子だ。 「プシュってなった!」 と、さらに感動を口にするキョウちゃん。     
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