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いちいち上から目線だが、目の前に写っているのは、美少女、いや美幼女なのでかわいいから許す。
「そんなものは低級魔族にしか効かんわい、私のような超上級魔王にはきかんわい!」
と高笑いしながら答えるハーデスちゃん。
「ああ、そういうシステムなのね」
と納得する僕が言う。とりあえず受け入れてみるのが僕の流儀!コウタの流儀。
「え、じゃあ・・・街に行ったことがあるの?」
と、聞く僕。なぜなら目と鼻の先に街があるからだ。
「いや、それはないんじゃ!!」
と即答するハーデスちゃん。
「え?それはなんで?」
「えぇ、だって・・・人がたくさんいるんだもん・・・怖いしぃ・・・」
といきなり口調も忘れて、もじもじ、しだすハーデスちゃん。
「ただの人見知りかよ!!子供か!!」
と僕が突っ込む。この子がいると突っ込みで忙しい。
「うむ、街かぁ、どんなところかのぉ、楽しみじゃのぉ」
すでにウキウキのハーデスちゃんだった。口調は元に戻っていた。
「そういえば、いきなりハーデスちゃんが現れたら、襲われたりしないのかしら」物騒なことを言うカナデ。とはいえ、その心配がないとはいえない。悪の権化のハーデスだ。すべての元凶なのだ、すくなくとも人から見たらだが。
「それは大丈夫じゃないかなぁ」と僕。
「バイデントを返してくれれば、一瞬じゃがのぉ」
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