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「さて、ホテルに行きますか。ハーデスちゃんは僕と一緒でいいよね?」と僕は、さらりとあくまで自然に提案してみた。
「ちょ!なに言ってるの、コータ!!良いわけ無いでしょ!!ハーデスちゃんは私の部屋に預かります!!わからないこともおおいだろうしね、ねーハーデスちゃん!」
「うむ、そうじゃのう」と答えるハーデスちゃん。
「ぐぬぬ!」
一瞬でバレた。かなり自然に『保護者は僕です感』を出して言ってみたのだが。まあ、いいか、どうせ、部屋で発電機をくるくる回さなきゃいけないのだ。ハーデスちゃんの相手をしてる場合ではない。
「コータ、カニ!」
とキョウちゃんが突然思い出したように言う。
「ああ、そうだ、今度カニ食べようっていう話してたんだった。」
そう、街を二人で歩いた時にいろいろ約束したのだった、レモンをかけて唐揚げを食べる約束はすでに果たしていた。
「カニ!!いいわね!!」カナデが食いつく。
「あら、いいわね!じゃあ、夜ご飯はそれにしようかしら、コータくんの部屋で!」
「あ、また僕の部屋か」と笑う。
「女子の部屋は聖域だもんなぁ、結界が張られてて男子は入れない」と両手を広げて笑う。大変残念ですがね。と付け加える。
「ああ、そういえば結界、大丈夫だった?」
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