波乱の予感

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 「で?OKしたの?」  やけに興味津々だな、こいつ。  もしかして、火渡はこういう話が好きなのかな。  厄介なやつだ。  「え?もちろん、断ったよ」  「えー、なんで断っちゃったんだよ。白井かわいいじゃん」  火渡は、顔で女子を決める派なのか?  「あいつは、顔だけだろ。それに、柚希、お前中学一緒だぞ」  琉斗の言葉に、ものすごく衝撃を受けた。  「え?まじで?全然知らねー」  「だろうな。白井桃、中学のときはめっちゃ地味だったし。  この高校に入った事すら意外なのに、あんな派手になってる方が、もっと驚きだよ」  「地味だったのか。道理で気づかないわけだ」  そう僕が言うと、呆れたように琉斗が言った。  「別に、それだけじゃないだろ。お前、未央しか見てなかったから、余計にだろ」  たしかに。  そうだ。僕は未央しか見てなかった。  「なになに?星塚、須崎しか見てないって、好きなの?」  そう、火渡が聞いた途端黙っている僕たちを見て、  「あれ?なんかまずいこと言った?」  しぶしぶと、琉斗が答えた。  「お前、それタブーだから」  すると、火渡はバツが悪そうに言った。  「悪い。タブーだとは思わなかった」
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