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「3人で何話してんの?あ、星塚くんのこと白井さんが呼んでる」
「えっ?なんでだろ」
心当たりがない。
未央を見ると、こう言われた。
「呼ばれてるなら行ってくれば?」
それで仕方がなく、行くことにした。
※
「何か用かな?」
僕は、白井に呼び出されていた。
「あー、ごめんね。この前言い忘れたことがあって。
あの、せめて、春祭は一緒に回ってくれませんか」
上目遣いでそう言う白井を無視して、
「ごめん、当日は僕、すごい忙しいと思う。
だから、多分無理かな。
せっかく、誘ってくれたのに悪いな」
そう僕が答えると、白井桃は突然表情を変えた。
「ふーん。じゃあ、私、学年トップのクラスに位置付ける須崎未央は、
小学生の時、施設暮らしだったって全校生徒に言いふらすよ。
そうなったらね、男女ともに人気がある、須崎未央の評判が落ちるよ。それが嫌なら、従いなよ」
この時、僕は白井桃という人物を、甘く見すぎていたことを後悔した。
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