波乱の予感

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 「ちょっと飲み物買いに来ただけ。  てか、そんなわかりやすい場所で人の悪口言わないほうがいいぞ。  なんせ、俺の部屋に本人いるわけだし」  「あんたに言われたくないよ。  中学の時、同じクラスでも目すら合わせてくれなかったのに。今さら何?」  「ふーん。それがお前の本性か」  「え?」  「中学の時、少し疑問に思ってたんだよな。顔可愛いのに、なんで嫌われてんのか」  「そ、それは地味だったから」  「それだけじゃねえよ。お前、Twitterに悪口書き込んでるのバレてないと思った?  名前、変えててもわかるんだよ。  俺、そういうの当てるの得意なので」  「な、なんで?なんでそれを知ってるの?」  白井の顔が少しだけど、青くなった。  「まあ、なんつうか、俺、お前が未央のこと嫌ってるの勘づいてたし」  僕よりも先に、真宙はこうなることがわかってたんだ。  未央の評判が落ちるのは、避けなければならない。  「わかった。春祭は一緒に回る」  そう僕が言うと、白井は去っていった。  「琉斗、まさかこうなるのわかっててわざと飲み物買いに来たの?」  「まあな。でも、結局、お前が判断を下すわけだし。何もできねえけど」  「これで終わるとは思わないけど、とりあえず今回はこうするしかなかったと僕は思うけど」  「お前が、そう言うならいいんじゃね。でも、未央を泣かせたら、容赦しないからな。それだけは頭に入れておけ」  そう言って、琉斗もその場をあとにした。  ああ、琉斗も未央のことが好きだったんだな。
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