波乱の予感

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           ※  「あ、おかえりー」  僕が部屋に戻ると、香奈だけが部屋にいた。  「あれ?他の人たちは?」  「ああ、ここの部屋の主は飲み物買いに行くっていったきり帰ってきてなくて、  未央ちゃんと流星は先生から呼び出しの電話きたから学校行った」  「なんか、忙しいんだな」  てか、琉斗先部屋に帰ったんじゃなかったんだ。  だとしたら、どこに行ったんだろ。  もしかして、白井桃にまた何か言っているのだろうか。  って、そんなわけもないか。  琉斗に限って、そんな面倒なことにわざわざ顔を突っ込む真似はしないだろう。  そうなると。  『――♪――』  スマホの着信が鳴る。  『今日は?なんの日かわかる?』  未央からのLINEのメッセージだった。  『ん?なんの日か?なんかあったっけ?』  『あ、万由里さんの命日!』  そう送ると、すぐに既読がつく。  『そうだよ。忘れたなんて言わせないよ』  『その件でなんだけど』  『さっき、火渡くんと分かれて琉斗と合流してさ、お墓参りに行くんだけど』  『今すぐ来れる?』  『わかった。すぐ行く』  僕は、そう短く返事をして、墓地に向かった。  
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