はじまりは血の海の中

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??side 何故? 何故? 何故? 何故!? 何故あの女は死なないの!? 最初は興味本位だった。 アタシの世界で不思議と光る魂を持つ人間がいたから、事故に遭わせてみた。 けど、あれは死ななかった。 時が経つにつれ、それの輝きは増していった。 いつか、アタシより輝くのではないかと思う程に。 だから、何度も何度も殺そうと、色々なものをけしかけた。 けど、あれは死ななかった。 憎かった。 衰退していくアタシを削り取るように輝きを増していくあれが憎かった。 ある日、あれの目の前で子供を殺してみたらどうなるのかと思った。 すると、あれが子供を庇って死んだ。 あはははははははははははははははははははははは! やった、やったわ! ようやく殺せた! アタシの世界の人間が、アタシの思い通りにならないわけがないのよ! 「やあ、〇〇。」 「!?あ、あなたさまは!?なぜここに!」 「心当たりくらいはあるだろう?君は世界神でありながら、一人の魂を歪めた。」 「ひっ!?そ、そんなことは・・!」 「していただろう?ちゃんと見ていたよ。君が彼女にしてきたことも、彼女が死んでしまったことも。」 「そ、そんな・・・。」 「さて・・・創世神として命ず。世界神〇〇よ、魂を歪めた大罪により、世界神の地位を剥奪する。」 「なぜ!?あ、私はただ!」 「はいはい、さっさと堕ちて堕ちて。」 なぜ、なぜ、なぜ、なぜ。 あの、あいつのせいで・・・! 暗い闇に堕ちて行く中、アタシはあの魂、白金 雪那(しろがね せつな)に呪詛を吐き続けた。 願わくば、あいつの来世が悲惨なものであらんことを・・・!
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