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雨がしとしと降る夜。 それはそれは気味の悪い夜だった。 ひどく疲れていて、終電で帰ってきたオレは、食べかけの弁当や飲みかけのペットボトル、脱ぎ散らかされた服が占拠している床をぬって歩き、ベッドにたどり着くと、そのまま眠ってしまった。 ビニール袋をガサゴソと漁るような音がして、目を覚ますと、そこには見たこともない白いワンピースを着た女がいた。 その瞬間、声が出なくなり、身体が硬直した。この世のものとは思えないものを見てしまったと気づいた。 そんなオレを他所に、女はゴミ袋に食べかけの弁当やペットボトルを入れていく。 よほど疲れているせいか、次第に目が開かなくなる。 しかし、この状況で眠ってはいけないという本能と戦いながら、必死に目を見開いた。 女がこっちを見て笑ったような気がした。 翌朝、目を覚まして床を見ると、ゴミは散乱したままだった。 そこで、ああ、あれは金縛りでその最中、おかしな夢を見たんだと気付いた。 しかし、トイレに行き、それから床の上で畳まれた服を見て、思った。 「いつもの畳み方と違う」
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