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夕食後に一息ついて、テレビでも見ようかとリビングのソファに腰をかける。
すると、ユーゴが無言でリビングの入ってきて、当然と言わんばかりに真横にすっと座った。
「・・・・・・??」
ユーゴは何も言わず、人の顔を凝視している。
・・・・・・なんなのかな? またお菓子のい催促なのかなぁ。
こんな夜にお菓子を食べたら体に良くないものね。催促されてもダメなんだから。
私はユーゴと目を合わさないようにして、テレビのスイッチを入れた。
テレビを見ていると突然ユーゴの指が頬に触れた。
人差し指で私の頬の柔らかさを確認するように、ぷにぷにと押し続ける。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
怒ろうかと思ったんだけど・・・・・・。
無表情で頬を突き続けるユーゴには何を言っても無駄な気がした。
「あの・・・・・・ユーゴ?」
引きつった笑顔で、聞いてみる。
「ユーゴさん? 何をしているのかな?」
ユーゴは無表情のまま、まだぷにぷにと突き続ける。
「頬を触っている・・・・・・女のい子ほっぺは柔らかい」
・・・・・・はぁ。
愚問、だったわね。
まともな答えが返ってくるとは思ってなかったけれど・・・・・・意味不明すぎるわよ。
「えーっと、ユーゴ? もういいんじゃない、柔らかいのはわかったでしょう?」
「確認してるわけじゃない、愉しんでるんだ・・・・・・」
今度は親指も使ってつねるように、さらにぷにぷにする。
「ほっぺた・・・・・・生クリームみたいにふわふわだ。ずっと・・・・・・触っていてもいいか・・・・・・?」
「あの、・・・・・・私はちっとも楽しくないんだけど」
「・・・・・・私の頬もやってみる? あなたのように柔らかくない、けど」
「そういう意味じゃなくって・・・・・・」
私は諦めて、ため息をつく。
「・・・・・・この柔らかさは、ステキだ。 マシュマロにも似ているし、白玉にも似ている・・・・・・つきたてのお餅より張りがあって・・・・・・」
・・・・・・比較対象までお菓子、なのね。
別にいいけど、ここまでくると本当に私の頬がいいのか、お菓子を思い出すからいいのかわからないわね。
「ユーゴ! いい加減にしないと怒るからね」
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