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やめちゃえばいいのに、と言い放った時、それがぜんぜん別の言葉として耳に飛び込んできて。
ギクリとした。
別れちゃえばいいのに。
鼓膜には、そう反響した。
彼と奥さんが別れちゃえばいいのに。
自分はどんな時でも正しい人間でいたくて、誰かの不幸なんて願わない人間でいたくて、醜い自分は心の奥底に押し込めて見ないようにしていたのに、それをうっかりスコップで掘り返してしまった気がして。
わたしはわたしにガッカリして。
またするすると涙を流した。
夜も深い時間のコンビニは、とにかく静かで。
お客さんなんて、ほとんど来ないから。
わたしは、思いの丈を、これでもかと唯一の相方にぶつけることをやめようがない。
進藤は、対応こそ冷たいけど、そんなつまらない話するなとは、なぜかけして言わないから、わたしの愚痴はますますエスカレートする。
いつも、そうだ。
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