第1章 どこにいても

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季節はめぐる 四季を何度超えても 私の世界ではいつも雪が降りしきる。 ガラス色の雪に閉ざされた世界で 大好きなあの人を待ち続けていた。 ただ待っているだけじゃない 私はあなたが知らない十年間 一度だってあなたを忘れた日はなかった。 忘れようとしたことは何度もあったけど 無駄だった。 遠いどこかで生きている そう感じているだけで なぜだかいつもそばにあなたを感じられた。 それはきっと 触れ合った時に感じたあなたの孤独が 私の心の奥で結び付いたからだと思う。 意識の深層部ではどんな人とも繋がれることを 私は知っていた。 image=508433259.jpg
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