第1章 どこにいても

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 あれは年末の雪降りしきる寒い夜。  自宅の近所で遭難しかけていた私を見つけて助けてくれたのが、当時高校生の東海林(しょうじ) 晴馬(はるま)だった。  途方に暮れて泣き叫ぶ私を抱き上げ、放った一言の威力にハートを撃ち抜かれてしまった。 「俺が来たからもう大丈夫だ!」  王子様かと思った。  あの出会いから彼に夢中。幼くても私は女。  十歳差の特権を行使しまくって、私は彼の一人住まいに押しかけては甘える日々を過ごした。
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