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私が部屋に行くと、晴馬はぎゅうっと抱きしめてくれる。長い時で十分以上、離れずにひたすら抱きしめてくれる。勘違いしてしまうぐらいにお互いにしがみついていた。
段々と一緒にお風呂も入るようになり、一緒の布団で眠るようにもなった。
晴馬はいつも私の身体の隅々まで触れていた。女の子は柔らかいなって言いながら、寝そべる私を枕にして眠ることもあった。
イヤらしいと感じたことは一度もなくて。ただ、お互いに寂しくて人肌を求めていたことは感じていた。
寄り添う体温があるだけで孤独の影は薄くなる。
目の前にいる彼を眺め、触れ合うだけで心は満たされていた。
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