第1章 どこにいても

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 もしも。  今すぐにでも晴馬に会いに行ったら、彼はどんな反応をするだろう?  道端に生えた雑草を踏みながら想像する。  季節の移り行く空の下で、私は長く伸びた自分の影を踏んで前に進んだ。毎日踏み潰されても雑草は力強くまっすぐ起立するから、その逞しさを感じると妙な高揚感を覚えた。  私は雑草。  踏まれえても何事もなかったようにまた立ち上がる。十三歳になったばかりの私は、彼にとってまだまだ小さな子供だ。私はきっと見たくない現実を見てショック死するかもしれない。二十三歳の晴馬に恋人がいても不思議じゃないから。
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