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これからは、クラスに馴染みつつ教団に繋がる情報を入手しなければならない。一体誰なのか、何をしようとしているのか、目的は何なのか。
やるべきことは山積みだ。あまりのんびりしている暇はない。
ミリアからの調査書が届くまでの間、何もしないわけにもいかないだろう。
「こっちはこっちで、調べてみるか……」
独りごちたリオンは、とある場所へ歩き出した。
◇◇◇
アレスティア魔術学院最大の特徴と言えば、帝国で一番大きな図書館が設立されていることだろう。
九千万冊以上の蔵書数を持つ本館は、一般の書物から魔術書まで幅広い分野のものが揃っており、学生のみならず、一般人や学者も多く利用している。
館内に入ると、紙とインクの、古書特有の匂いが漂っていた。広々とした空間には、夕暮れ時にもかかわらず、大勢の人が静かに読書に耽っている。
学生の勉強スペースになっている二階に上がると、さらさらとペンを走らせる音があちらこちらから聞こえてきた。
本棚を挟んだ奥に、ズラリと木製の机が並べられている。生徒の数はまばらで、まだいくつか空席があった。
適当に空いている席に座ろうとした時、見知った顔を発見した。
編入初日、隣の席になった金髪の少女――スフィア・エルネスク。挨拶の後も何度か声をかけたが、悉く無視されてしまっていた。
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