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ガツンッ.....
順一は、頭を鈍器で殴られたような感覚に襲われた。
順一「そ、そうなのか....」
陽介「うん」
陽介の真っ直ぐな目はまるで順一の心の中まで覗かれそうだ。
順一は、思わず目をそらす。
これ以上、見られたくない。
心に、そっと、密かに秘めていた想いをすべて見られそうだ。
香苗への気持ち、それは初めて出会ったころから芽生えていた。
それはどんどん大きくなっていき、恋になっていた。
でも、3人の心地よい関係をどこかで壊したくないと思っている自分がいる。
蓋をして、何でもないように接してきていたが....
陽介「ね、順一君は?どう...思ってる?」
陽介は心配そうに順一をのぞき込む。
俺は、どう答えたらいい?
まるで、冷たい池の中に引きずりこまれるような感覚.....
正直に話し、陽介が嫌がるライバルになるのか?
それとも、自分の気持ちに俺は........
「...友達だな」
嘘をつく。
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