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○陽介
夏休みのある日。
外では蝉が鳴き、日差しが眩しい。
木々は緑を茂らせていて風に揺れている。
そんな風景を窓から見ながら陽介は勉強机のいすに踏ん反りをする。
同時に両手を上に上げ、大きく伸びをした。
陽介「あー…あっついー……」
陽介は両手をだらんと下ろし、シャーペンを投げ出した。
机の上には参考書とノートが広がっており、シャーペンはその上をコロコロと転がった。
陽介「あー、無理無理…数学意味不明。文字はあるし、動く点とかなんだあれ……」
はあ、とため息が漏れる。
疲れたなぁ…遊びたいなー。
2人も勉強してるんだろうなー…
外は暑いし、それもなんかイライラしてくる…
陽介「あー!だめだ!やる気でない!」
近くにあったクッションに思わずダイブする。
やる気が出ない。でもやらなきゃいけない。
はぁ…。
その時、スマホがなった。
トークアプリ、カタロの通知だ。
カタロは、クラスメイトだけじゃなく、家族や大人たちも、みんなが使う無料アプリだ。
陽介「…あ、順一くんだ!」
スマホの画面には通知が光っている。
カタロ:順一よりメッセージが届いています。
慌ててアプリを開く。
順一くん :
なあ、今外出できる?俺と香苗と3人で遊びに行こうぜ?
この画面を見て、陽介はすぐ返事をした。
陽介:行く!今すぐ行く!
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