さよなら、花嫁。

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「…あ、あの、あんまり無防備にしない方がいいですよ」 恥ずかしくて、どうしたらいいか分からなくて。 こういう時に、自分の恋愛偏差値が低いことを恨む。 そして、そんな恥ずかしさを埋めるように、口がたらたらといらないことを話していく。 「ほら、俺は自分も認めるお人好しですけど、一応、男ですし。俺の部屋ですし。二人きりなんですし。どうにかしようと思ったら、簡単に出来ちゃうんですよ、俺だって。夏川さん華奢ですし」 全く顔が見れない。 今、彼女はどんな顔をしているんだろうか。 「それに夏川さん彼氏さんとかきっといるでしょう?美人さんですし。なにかあったら申し訳ないじゃー…」 「いいですよ」 「……へ?」 俺の思考が、完全にストップした。 ロボットみたいな動きをしながら、夏川さんの方を見る。 ー…彼女の目は、真剣だった。
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