出会い

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出会い

僕らのオープンキャンパスは5人と先輩1人の6人グループで始まった。名前の関係で僕はシロくんと同じグループになったので僕はシロくんと一緒に回ろうかと思っていたのだけれど、イケメンのシロくんの横にはしきりにシロくんに話しかける女の子がいて僕の入り込む余地がなかった。 シロくんの周りを守る彼女を僕は心の中でSPさんと呼ぶ事にした。 先頭は先輩と仲良く話しながら色々と先輩に質問をしている女の子がいて、彼女は僕の心の中で太鼓持ちの太鼓さんになった。 そして、最後尾には僕ともう1人、君がいた。 シロくんをSPさんに取られた僕は、一人きりで寂しかったから、少し緊張しながら君に声をかけた。 緊張のあまり声が上ずってしまい、君は僕のうわずった声を聞いて小さく笑った。 小さく笑った君を見て、ちょっとだけ悔しかったから今まで言わなかったけど、初めて僕が君に声をかけた時に、僕の声が緊張でうわずったようになったのは、君が初対面の人って事で緊張した事もあったけど、いちばんの理由は近くで見た君が思ったよりずっと可愛かったから、僕は予想以上に緊張してしまったからだ。 (ちなみに後にクラスの男子で作った独断と偏見で作られた極秘ファイル、クラスの女子容姿評価で君はA-の判定だった) 僕は当たり障りなく 「はじめまして、タツノリです」と名乗ったら(この時に声が上ずった)君は小さく笑ってから「さっき自己紹介して貰ったから初めましてじゃないでしょ?」と言った。 確かにそうだけど、緊張で全然みんなの自己紹介なんて覚えていなかった僕は、君の名前も分からなかったから、とりあえずもう一度「はじめました。タツノリです。」と名乗る事にした。
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