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【6月10日の朝/自宅】
「……ロン!……ヴァロン!
……。ねぇ!ヴァロンッ……!!」
「!!……。
っ……アカリ?」
アカリに呼び掛けられながら肩を揺すられて、俺はハッとソファーの上で目を覚ました。
「通信機、鳴ってたけど……。
起きなくても大丈夫なの?」
そう言って、心配そうに俺の顔を覗き込むアカリ。
俺は顔にかかった長い前髪をかき上げながら、今の状況を思い出す。
……そうだ。
深夜に仕事から帰宅して……。
とても疲れていて、そのままソファーに倒れ込む様にして眠ってしまったんだ。
「……悪い。
起こしてくれてありがと。助かった」
俺が微笑むと、アカリもようやく安心した様に笑顔を見せる。
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