第1章 (1)ヴァロンside

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結婚してから、早いものでもう三ヶ月経った。 初めはここでの……。 夢の配達人の妻である生活に戸惑っていたアカリも、だんだん落ち着いて今は平穏な毎日。 ……けど。 相変わらず仕事の減らない俺は、なかなか休みがなければ帰りも夜遅い。 酷ければ今回みたいに深夜や明け方に帰ってきたり、数日間泊まりでの任務に出掛けたり……。 アカリをこの家に一人にしてしまっている。 でも、彼女は何も愚痴を言わなかった。 今朝みたいに一時でも俺と顔を合わせれば喜んでくれて、美味しい手料理で俺を迎えてくれた。 俺はそんなアカリに救われていて、”寂しい”と言わない彼女に自分が甘えている事に、気付かなかった。 自分の事でいっぱいいっぱいで、アカリが抱えている不安を……。俺は知らない。
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