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3話 7/3
僕は南の島に住む、渡りカモメのナギ!
この小さい無人島に住むカモメは僕1羽だけだ。
今日もどこで魚を取ろうか、翼を羽ばたき上空の島の1番高い山の木の天辺を目指し舞い上がる。
そう!島の山の1番高い木の上は、僕のお気に入りの場所だ。
いつも魚を取る前には必ずここから海を見下ろす。
そこは360度、見渡せる壮大なパノラマで1キロ四方の無人島がよく見渡せる。
…今日は南側にしようかな?
僕は感覚だが、だいたいの魚がいる場所がわかる。
1羽でずっとこの島で生き抜いて来たせいかもしれない。
【バサバサッ】
翼を2回羽ばたかせ、木の枝から風に乗り南側に飛翔する。
『やっぱり何度飛んでも、空は気持ちいいなぁ。』
飛びながら日光を浴び、羽ばたくと毎回そう思う。
僕は飛ぶのが大好きだ。
飛んでいるだけで幸せを感じる。
そして、南側の沖目指し翼を羽ばたかせながら、島を抜けようとした時だった。
07:21:54
07:21:55
07:21:56
…渡りカモメ?
この島の南側の砂浜に、僕そっくりな渡りカモメが打ち上げられた様な気がした。
ある程度の高度で飛んでいたから、よく見えずカモメではないにしても、鳥が砂浜に打ち上けられているのはわかった。
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