おばけの家

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この家でいつも変わらない態度で私に接してくれる人はとうとう姉だけになりました。 「この家には私が居るわ。あなただけなら自由になれる。だから無理にここを帰る場所にしなくてもいいのよ」 帰り支度をしていた私に姉はそう言いました。 つきはなすような音でない優しく抱きとめるような声色でした。 姉の言葉は不思議でした。 何故だかその一言ですとんと納得してしまった私は実家に戻らなくなりました。
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