考察

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さて、これだけ案を出しておきながらどうしてこんなに迷っているかというと、どれも彼女にはには不釣合いな気がするのだ。 釣り合わないだなんて、まるで彼女が不細工だから合わないという風に聞こえるが、実際はその逆で。 彼女は綺麗すぎるのだ。 長く美しい髪に透き通るような肌。性格も明るく、見せる表情には誰もが惹かれる。その瞳には力を感じ、その目に映るものを思わず覗いてみたくなる。少々弟に構いすぎる面もあるが、こういうのを母性と言うのだろう。 この人を素敵な女性と言わなければ何をそうだというのか、分からないほど彼女は綺麗だ。 そして、僕にとって特別な存在であると思う。 血が繋がっているわけではないが、他の女性には感じない特別ななにかを俺は感じている。まるで家族のような。君の幸せを常に願っているよ、と微笑みかけたくなるような。 しかしそれがいわゆる恋患いというものだろうか。本当の家族であったらどんなにいいことか、側に居られたならどんなにいいことか、そう思うのが恋慕というのだろうか。何度か考えたことがあったが、私のそれは違う。 違うと思う。     
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