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理沙にキスされたとき、すごく驚いた。
親友だと思っていたのは私だけだったのか、とがっかりもした。だけど。
「嫌、じゃなかった」
唇を人差し指でなぞる。まだそこには理沙の感触が残っている。
もちろん、身体全体にも、理沙が残していったほてりがある。
今まで生まれなかった感情。
いや。怖くて、そんなはずはないと押し殺していた感情、かもしれない。
それが私の体を支配していく。
早く理沙に会いたい。
疼いた心も、身体も、満たしてほしい。
「好き、だった、みたい。私も。ほんとは」
理沙のあたたかさが恋しくて、最後に見せた苦しげな笑顔が辛くて、私は一晩中泣いた。
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